2009-06-17

昼の顔、夜の顔

昨日、
ちょっと用事があって、
終電間際の江ノ電に乗った。

鎌倉に住んでいるボクらが、
江ノ電に乗る理由は、
そのほとんどが、
遊びに来た友人や親戚を
鎌倉見物に連れ出すとき。
(今回は別件だが・・・)


回数にして年に2~3回と
いったところか。

普通、
昼間に観光する訳だから、
こんな終電近くに
乗車することはほとんどなく、
振り返れば、学生以来のことだ。

高校のときは、
七里ケ浜高校に

知り合いが居たので、
数回終電を利用したことが
あるような無いような・・・。

そんな終電間際の江ノ電は、
あの観光客でむせかえった
昼の乗り物とは
まったく異なるものだった。

江ノ島から鎌倉行きに乗車した
ボクら2人以外には、
会社帰りのサラリーマン風な
いでたちの男性が1人・・・
同じ車両に3人しかいない。

そんな人口密度の低い江ノ電も
かなり珍しかったが、
江ノ電で通勤している会社員がいることも、
かなりショッキングな風景だった。

まぁ、当然のことながら
江ノ電沿線に住宅街もある訳で、
サラリーマンが通勤電車として使っても
何の問題も無いのだが、
これほどスーツ姿が似合わない
乗り物も珍しい。

なんだか、
スーツ姿でメリーゴーランドに乗っている姿と
通じる滑稽さがある・・・。

まだ帰りはいいが、
「さぁ、今から鎌倉・江ノ島観光だ~!」的な、
浮かれた観光客を横目に、
会社へ出勤していかなければならない
毎朝の心境はどれほどのものか。

鎌倉の中心に住むのも、
大変なことである。

以前ディズニーランドがある
京葉線沿線に住んでいた親友も、
同じことを言ってたなぁ。

そんな3人の車内・・・。

外は真っ暗で何も見えず、
すぐそこが海であることもわからないが、
空いている窓から、車輪のこすれる金属音に
紛れて聞こえてくる波の音と、
鼻先に届く潮の香りが、
海沿いを走っていることを
認識させてくれる。

こんな近くに、
こんな静寂の別世界が
存在してたとは知らなかった。

人間関係と一緒で、
近過ぎると、
その価値や大切さに
気付きずらくなるんだな・・・。

夜の江ノ電か・・・
新しいリラックス空間見~つけた。


<今日の逸枚>
鉄っちゃんでも鉄子でもないが、
夜の江ノ電の運転席を
思わずパシャリ。(連結部ですが・・・)
鼻につく油の匂いと、
小学校のような木の床のきしみ音が
何とも言えない郷愁を誘う。

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