2007-12-19

最大の駄作

手塚治虫氏の描いた
鉄腕アトム「地上最大のロボット」を
浦沢直樹氏がリメイクする
「PLUTU(プルートウ)」という漫画がある。

現在、5巻まで発売されているのだが、
ところどころに、深いメッセージが散りばめられ、
いろいろと考えさせられる興味深い作品だ。

ロボットを人間に近づけすぎてはいけない・・・
という警告が根底にあるように思うのだが、
人間に限りなく近づけた完璧な人工知能は、
間違いをおこし、仕事をサボり、
感情的に行動するらしい。

そりゃそうだ。

人間と同じなのだから。

もう技術的には、
そんなロボットを誕生させることは
可能になっているようだが、
どんなもんだろうか。

神が人間をつくったように、
そんなロボットを生み出した人間も、
神となってしまうのか・・・。

何か、恐ろしいことが起こりそうで、
身震いを感じる。

もうひとつ衝撃だったのが、
「あとがき」にあった手塚氏の記述。

「アトムは自身最大の駄作」

初期は描いていて楽しくてしょうがなかったが、
有名になってアニメ化されてからは、
惰性の産物でしかなく、
描くのが苦痛でならなかったということ。

何が成功で、何が失敗なのか。

そのしっかりとした判断基準を、
自分の胸の中に、
常に持っていなければならない。

手塚氏を父と尊敬する浦沢氏が、
どのようなゴールを用意しているのか、
楽しみでしょうがない。


<今日の逸品>
一昨日に紹介した「商品概要シート」の中身。
こちらも「グリッドシステム」を利用して、
シンプルにレイアウトしている。
間取りの見せ方に関しては、
当時はまだまだ青かった・・・。
成長したものだ。

0 件のコメント: