2007-10-11

肩書きの居心地

昨日の夜は、湘南高校時代の同級生で、
広告会社で働いている友人と、
懐かしい藤沢のいつもの店でお酒を飲んだ。

5年ぶり、いや6年になるだろうか。

急に飲むことになった理由は、
重すぎてここには書けないが、
結果的に、このタイミングで話ができて
良かったと思う。

きちんと整理ができたら、
また報告の機会を持つとして、
そんな中で、ここ数年のボクの仕事のことや、
8月に独立したことなどをいろいろ話して、
最後に自分でデザインした名刺を渡した。

彼女は、ボクの肩書「グラフィックデザイナー」に驚いたようだった。

一般的に「グラフィックデザイナー」というと、
何だか横文字で、デザイナーって付いてるし、
かっこいい職種のように解釈してくれるので、
ボクにとっては好都合なのだが、
広告会社やデザイン会社の中で生きる人たちにとって、
それは「下っ端」を意味する。

美術大学やデザイン専門学校上がりの新人が、
先輩のデザインしたラフや下書き、骨子を、
MACを使って体裁を整える、
いわゆる「MACオペレーター」が、
対外的に「グラフィックデザイナー」と名乗っている。

そこには、自分の「アイデア」や「個性」の入る余地はない・・・。

名前の通り、「グラフィック」を「デザイン」する張本人は、
「チーフデザイナー」や「アートディレクター」、
「クリエイティブディレクター」等といった肩書きを持つようになる。

広告業界に生きる彼女にとっても、
ボクのしている仕事と、
肩書きが結びつかなかったようだ。

でも、ボクはこの肩書きが一番好きだし、
一番居心地がいい。

グラフィックデザイナ-。

子供のころに何になりたい?と聞かれると、
いつもそう答えていた。

下っ端と捉えられるなら、
それはそれで好都合だ。

越後のちりめん問屋の隠居・・・と名乗って、
実は、副将軍水戸黄門であるように・・・。

ちょっと違うかな。


<今日の逸品>
殺風景なコンテナの販売事務所を、
気の利いたインフォメーションセンターに変身させる
壁面掲載用のイメージ看板。
ここに登場している通称「久保田くんファミリー」は、
マチクリのデザインのみならず、
日本全国、あちこちのさまざまな広告物で見掛けることができる有名家族。
これからもお世話になります・・・。

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